仕事の効率化を考える

「優先順位の高い仕事は緊急ではないが重要な仕事」というような、常識ともいえる考え方が一般化しています。常に緊急の業務に追われているような人にとっては夢物語のようですが、その緊急の業務を減らすためには必要な考えです。しかし、ピンとこない人も多いのではないでしょうか。そこで、優先順位が高いものとは何かを、改めて考える必要があります。

終身雇用が崩壊し、成果報酬という考え方が広がる一方で、それとは矛盾するような慣行が続いているのが現状です。春闘、いわゆる賃上げがそうですが、報酬は頑張りに応じて増やすものとの考え方が根底にあります。努力には報いるべきとの考え方は、残業代を支払うべきという意見にも反映されています。けれども、これは世界の考え方とは逆光しているのです。

先進国では、いかに少ない労力で多くの成果を生み出すかに意識が向いています。日本のように残業代を出すという発想はありませんし、むしろ残業するのは無能とも考えられています。つまり、残業せずに多くの成果を出せる人が評価され、多くの報酬を得るようになっているわけです。

優先すべきことは、仕事の効率をどのようにして高めるかを考えることとなります。そこで何をすべきかを考え、そのうえで実践することが必要というわけです。与えられた業務をいかにこなすのかではなく、その効率化のために、何をどのようにすべきかを考えることが求められています。